【マイおやっと!】広がる『シラス』の可能性 ~ジャーナリスト 酒井 綱一郎さん~ News+おやっと!特集(8月21日(木)放送)
『マイおやっと!』では、様々な分野で活躍している方をコメンテーターに招いて、気になるニュースや出来事について深堀りしてお伝えしていきます。
今回は、ジャーナリスト 酒井 綱一郎さんです。
テーマは「広がる『シラス』の可能性」です。
夏休みで小・中学生も見ているだろうということで、このコーナーでは8月いっぱいは「自由研究のヒントシリーズ」と称してお伝えしていきます。
鹿児島県は、離島を除く土地の約6割が”シラス”でおおわれています。
その”シラス”を活用して、化粧品や農業用の資材を作っている会社があります。
今回はあまり活用されてこなかった”シラス”の特徴を生かして、新しいビジネスを生み出した人の話です。
”シラス”は噴火のときの火砕流や空中に舞いあがった軽石、火山灰などが堆積したものです。
シラス台地は水はけがよすぎるため作物を育てるのには適していないと言われますが、鹿児島ではサツマイモ、ダイズなど乾燥に強い作物を育てて、サツマイモは全国1位の生産量を誇ります。
また、シラス台地は雨水を含むと崩れやすく土砂災害が度々起きています。
鹿児島の方言で”シラス”のことを「シラシ」と言いますが、その意味は「白砂」、白い砂のことです。
ですから崩れやすいのもわかります。
この”シラス”を使って新しいビジネスを展開しているのが、「エシカルティ」という鹿児島市の会社です。
先日の大雨で機械などに被害が出て復旧活動中という大変な時でしたが、丁寧に”シラス”を使った製品づくりについて説明してくれました。
まず紹介する「角質byebyeシリーズぷにぷに火山灰の角質落とし」は、かかとや膝、肘などの余分な角質・汚れを落とします。
累計で30万個売れた商品です!
2つ目は自然由来の洗浄剤です。
粉末タイプは食器用洗剤の代わりとして使えて、固形タイプは洗面台の水垢落としや陶磁器・土鍋などを磨くことなどに使えます。
3つ目が種まきや苗の植え付けの際に直接散布して、土の微生物を活性化させる乾燥シラスです。
根の生育が促進され家庭菜園でも使えますし、本格的な農業でも使えます。
これらの商品にはシラスを原料として作り出した、「シラスバルーン」という素材が使われています。
「シラスバルーン」はシラスを高温で焼いて泡を生じさせ、風船状の細かい丸い粒にした素材です。
軽くて無色無害、耐熱性・耐久性に優れているといった特徴があります。
塗料の断熱性を向上させたり、建材を軽量化するためにも使われています。
丸い粒子なのでガラスやステンレスを傷つけず、粒子の中が空洞になっている効果で汚れをしっかり落とす性質にもなっています。
現在の産業技術総合研究所九州センターが基礎技術を確立した後、鹿児島県工業技術センターが大学などと連携して実用化しました。
エシカルティの代表の上原直子さんは、お父さんが「シラスバルーン」そのものを生産する会社を経営していましたが事業が伸び悩んでいました。
そこで自然素材であるシラスの可能性を広げようと自ら会社を立ち上げ、化粧品や農業資材の商品を売り出したのです。
上原さんは「うちの商品だけではなく、シラスはいろいろと役立つことを知っていただきたい。私自身もシラスの価値をもっと高めていきたい」と話します。
また、”シラス”は鹿児島市電でも活躍しています。
市電の下、線路の回りが芝生になっていますが、県工業技術センターと大崎町にあるストーンワークスという会社が共同で開発した特殊なブロックが使われています。
シラスをコンクリートブロック化した「シラス緑化基盤」というタイルに天然芝を植え付け、市電の走るところにそのタイルを敷き詰めているのです。
これによって地表面の温度低下と街の美観に役立っています。
その他、詳しくは動画をご覧ください。
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